はじめに
1983年6月に就航したボーイング767型機が40周年を迎え、ANAが記念フライトを企画しましたので参加しました。
成田空港から北陸上空を経由して青森まで飛び、折り返して成田に戻るという飛行ルートです。
ボーイング767型機は、低騒音、省エネをコンセプトとした、最新鋭の本格的なデジタルな計器による機体制御を導入した機体でした。
成田の搭乗口には、40年前の写真を映した電光掲示板、副操縦士の方が一人で1年半をかけて作った本機の驚くほどリアルな模型、40年前の就航を特集した専門誌や新聞の記事が掲載されていました。
機内も40周年記念の飾りが飾られ、ボーイング767型機について、運行を担当するパイロットに加え、特別記念フライトの搭乗客に同行してくださるパイロットも搭乗されました。このパイロットは、航空ファンの目線で、B767型機について機内アナウンスをしてくださいました。
成田空港T1
目次に戻る
集合場所
この40周年記念フライトは、成田発で遊覧飛行して青森上空まで飛び、成田空港に戻るというフライトです。集合場所の成田空港第一ターミナルに到着しました。
空港利用航空会社案内板
第1ターミナルの中に入ると、利用航空会社の案内板がありました。
黒いシールで塗りつぶされている航空会社があります。コロナの影響とかもあって、おそらく最近ここ数年で、一時成田空港の路線を撤退したような会社があるんだろうと思います。
成田線新参入航空会社
ウエストジェットというカナダ第二位の航空会社が、今年2023年5月から「成田ーカルガリー線に週3便就航」というポスターです。
路線撤退をする航空会社もある中で、いいニュースだなと思いました。
チェックインカウンター位置案内
これは第1ターミナル南ウイングの、各航空会社のチェックインカウンターの位置情報案内です。ANAビジネスクラスはCカウンター、タイ航空はFのカウンター、など。
チェックインカウンター
3階の国際線のチェックインカウンターのエリアです
ターキッシュエアーとエアカナダのカウンターが見えます。
出発ロビー全体
国際線出発ロビー全体の様子です。
ターミナル内店舗案内
ターミナル内の店舗が出国手続の前と後、カテゴリー毎にきれいに整理された案内です。以前このような案内板はなかったと思います。
- (カテゴリー)
- ・ レストラン&カフェ
- ・ ショップ
- ・ 免税店
- ・ ブランド・ブティック
- ・ ラウンジ など
チェックインカウンター
チェックインカウンターエリアです。
こちらはシンガポール航空のカウンターですね。
出発便案内ボード
国際線の出発便案内ボードです。ここ一、二年前まではコロナ感染の影響でほとんど「欠航」だったんですが、もう最近になって「欠航」はなくなってますね。
記念便搭乗前
目次に戻る
40周年記念フライト搭乗手続き
ここがボーイング767型機40周年記念フライトの搭乗手続きカウンターです。3階の国際線出発ロビーでなく、1階の国内線の搭乗手続きカウンターの横で搭乗手続きが行われました。
記念品
今回の記念フライトの記念品が並んでいます。本日の搭乗者はこの記念品をいただけました。
電光掲示板
この記念品を受け取るエリアの横にあった電光掲示板です。ここで使われているボーイング767型機の機体の写真は、40年前のものと思います。とても貴重な写真です。
- ・ 機体のロゴは「全日空」と、昔のロゴ
- ・ 機体は既に引退したボーイングB767-200型機です。先頭部に黄色のマークがついています。また機体のロゴも「全日空」となっています。現在ANAが運航しているB767はB767-300型機の1機種になります。
- ・ 整備士の制服は背中に「TAU」とある昔の制服
- ・ 奥のタラップは東亜国内航空のロゴマークが付いている
搭乗券
本日の記念フライトの搭乗券です。
座席は、係の人に聞くと、申し込み順で前の席から割り振ったとのこと。私はANAのプレスリリースをチェックしていて、この記念フライトの発表を見てすぐ申し込んだので、プレミアムクラスですが「1C」という最前列の座席に座れます。
ANAアライバルラウンジ
閉まっていますが、これは成田空港の第1ターミナルにあるANAのアライバルラウンジです。
国際線のファーストクラスとビジネスクラス、ゴールドメンバーで成田に到着した人が使えます。国際線や日本国内線に乗り継ぐ場合は便利ですね。シャワーを浴びたり、軽食をとったり、休憩したりできます。ただ、この2023年6月時点ではまだオープンしていませんね。
手荷物検査優先レーン
スペシャルフライトの手荷物検査優レーンです。
プレミアクラスとゴールドメンバーの搭乗者は優先です。
搭乗口
保安検査場での手荷物検査を終えた後の、今日のフライトの搭乗口です。12時ちょうどの出発となってますね。
ボーイング767型機の模型
搭乗口の横に置かれていたボーイング767型機の模型(モデルプレーン)です。
これは副操縦士の方が1年半かけて一人で作ったもので、細部まで精巧に作られているすごい模型なのです。機体の内も外も細部まで実際の飛行機を忠実に再現していて、ものすごい模型になっています。
本体の1/72 全長約76センチの模型とのこと。
国内線出発予定案内ボード
これは今日の国内線出発便の予定ですね。12時発が今回の特別フライト。
その前後に、ピーチ・アビエーションの国内線が運行されているのですね。
[(編集担当)ピーチ・アビエーションは、ANAの子会社の格安航空会社。]
機長と副操縦士
この四人が、本日の機長と副操縦士です。中央でしゃがんでいる方がボーイング767型機の模型を製作された副操縦士の方です。
パイロットと客室乗務員
本日のパイロット4人と客室乗務員の方々です。
モデルプレーンのリアル感(1)
ボーイング767型機の模型(モデルプレーン)に近づいて正面からよく見ました。本当にリアル感が伝わるように精巧に作られています。あまりの巧みの技に、心から感動しました!
普通のモデルプレーンではこんなところまで作られていません。
- ・ コックピットの中の操縦席
- *シートベルトまで作られている
- *シート表面の凸凹まで再現されている
- ・ コックピットの窓のワイパー
- ・ 機首側面のピトー管(速度測定機器)など
- ・ コックピット内の照明
モデルプレーンのリアル感(2)
このモデルプレーンを横から見ると、これまたすごくリアルに作られています。本当に実際の飛行機に限りなく忠実に再現したという、もう航空ファンにとってはかなり感動的なものですね。
- ・ 機体上部にある通信用のアンテナなどの凸機器も再現されている
- ・ 機内の座席も、前から4つ目の窓まではプレミアクラスのシート、
それより後ろは普通のエコノミークラスのシートが入っている。 - ・ 国内線仕様機なので、座席はプレミアクラス10席と普通席。一つひとつプラ板を切り抜いて作られている。
- ・ 機内のギャレーなども作られている。
- ・ 機内の照明、翼の照明なども点灯するようになっている
搭乗口モニター
そろそろ搭乗時刻が近づいてきました。
このモニターに映っている機体も「全日空」と昔のロゴになっています。
これもかなり航空ファンには嬉しい写真ですね。
搭乗機
今日の特別フライトで運航される搭乗機です。
手を振ってくれる機長
搭乗機ののコックピットの窓を開けて、機長が団扇で手を振ってくれています。窓に「767 40周年」という看板もあります。
ボーデイングブリッジ壁のポスター(1)
いよいよ搭乗します。ボーディングブリッジを搭乗しようとすると、そのボーディングブリッジの壁にいろいろな昔のポスターが貼られていました。
これは1980年代、多分40年前のポスターだと思います。全日空回数航空券の広告です。東京-札幌が13万4400円。東京-大阪が8万2800円と書かれてますね。「全日空は、昨年30周年」とあります。ANAは2022年12月で創業70周年なので、このポスターは40年前のものですね。
ボーデイングブリッジ壁のポスター(2)
これも別のポスターなんですが、ボーイング767型機の第1便が就航しましたという新聞記事です。40年前の1983年6月21日付けの新聞です。
ボーデイングブリッジ壁のポスター(3)
雑誌「航空技術」(日本航空技術協会発行)1983年7月号でボーイング767型機の技術的な特徴を紹介した記事のポスターです。
- * 外見は従来の飛行機と比べ、そう変化はないが、内部のレイアウトは一新され、機械、表面処理などの設備は全く新しいものばかり
- * 低騒音、省エネルギーを実現するため数多くの革新技術を導入
- * デジタル計算技術を本格的仕様した初の飛行機
従来の飛行機と計器の配置も違っていて、慣れるまで試験フライトが大変だったようです。 - * 日本の三菱重工、川崎重工、富士重工、日本飛行機などが開発に参画
ボーデイングブリッジ壁のポスター(4)
別のポスターですね。
「新しいコスチュームがよく似合う全日空のニューフェイス=767の来日」というタイトルで、全日空が発注した15機のボーイング767型機の第1号機が1983年5月に羽田空港に到着した時の記事です。
ボーデイングブリッジ壁のポスター(5)
これもまた別のポスターです。最新鋭ボーイング767型機の導入を伝える1983年6月21日付けの新聞の全面広告ですね。1983年6月21日に東京-松山線に初就航しました。
搭乗ドア前の飾りつけ
飛行機に乗る直前にこういった40周年記念の飾り付けがありました。
もう本当に航空ファンにとっては至れ至れり尽くせりの演出ですね。
機内
目次に戻る
機内ギャレーの飾りつけ
機内のギャレーの上にこうやって、いろいろなものがデコレーションされていました。
機内シート
この日の私の席です。国際線では、ビジネスクラスとして使用される大型シートです。これまで、中国、東南アジア、カナダ路線などで使われていました。
国内線では、プレミアムクラスで利用されることがあるほか、全席普通席のフライトですと、普通席の運賃でも、利用できることがあります。
機内の壁の飾り
着席すると、40周年記念のカードや、767型機のステッカーが席の前の壁に貼られていました。
トーイングカー
これはシートのスクリーンに映ったトーイングカーです。離陸前にに駐機場から誘導路まで飛行機を後ろ向きに押して移動させます。誘導路まで運ぶとトーイングカーは飛行機を切り離し、そこからは飛行機が滑走路まで自走していきます。
最大出力で離陸
飛行機は離陸して、先ずは西に向かって飛行しています。
離陸前にパイロットからアナウンスがあったのですが、今回離陸するときは最大出力で離陸するとのことでした。それだけ加速度(G値)が加わるわけです。通常は最大出力は出しませんが、今回は記念フライトということで、特別に最大出力で離陸する、とありました。G値を感じる、離陸でした。
非常用設備の説明
客室乗務員から非常用設備の説明がありました。緊急脱出などの案内はスクリーンで上映することが多いんですけれども、記念フライトだからということなのか、客室乗務員の人がこうやって「実演」をしてくれました。
機内飲食
目次に戻る
ドリンクのメニュー
飲み物のメニューです。
左のページがアルコール、右のページがソフトドリンクです。
ドリンクのサービス
これは飲み物のカートです。
美味しそうなビール、日本酒、焼酎、ワイン、コーラなどが見えますね。
農口さんの日本酒
これが今、プレミアムが付いている農口尚彦さんの日本酒です。
農口尚彦野さんは石川県の「酒造りの神様」とも称される杜氏の名工です。
機内食
この日の機内食ですね。
- ・ チキンのサンドイッチ
- ・ カットフルーツ盛り合わせ
- ・ プロテイン入りヨーグルト
- ・ シャンパン
普段の国内線ではなかなか食べないような機内食の内容です。
40周年記念ということで、ちょっとこだわったメニューになったのかな、と思います。
記念便説明
目次に戻る
記念便説明
食後にいただいたハイボールを飲んでいると、あらかじめ配布されていた今日の40周年記念フライトの冊子を使った機内アナウンスが始まりました。
この黄色の冊子をめくりながら、乗客に機内アナウンスを行うために乗務してくださっている、パイロットの方が説明をしてくださいます。
記念フライトの冊子
冊子の1ページ目を開いたところです。
- この日の飛行概要
- 左ページ: 飛行時間は2時間半です。
- 右ページ: 遊覧フライト特別企画として4名のパイロットによる
空飛ぶ航空教室をやります、との案内
パイロットによるご説明
黄色の冊子を説明してくださっているパイロットの方です。
本日の飛行経路
本日の飛行経路です。ボーイング767なので。「6」をイメージして経路を作りましたと、パイロットから説明がありました。きれいな「6」にならないのは航空管制の法律によって飛ぶルートの規制があるため、とのことでした。
飛行機から見える山など
飛行経路に、飛行機から見える代表的な地名(富士山、鳥海山などの山、猪苗代湖など)を重ねた図です。
じゃんけん大会
この記念フライトを企画されたANA社員のお二人です。このお二人からじゃんけん大会の呼びかけがありました。勝ち残った人は、景品をもらえるというアトラクションでした。
成田への戻り
目次に戻る
成田到着へ
飛行計画通りに「6」を描いて、もうすぐ成田に着陸しようとしています。
滑走路
成田空港の滑走路が見えてきました。
駐機場へ
成田空港に到着し、駐機場に到着しようとしています。
タラップ接近
飛行機から降りるためのタラップが近づいてきています。
パロットが団扇を
飛行機から降りたところです。
パイロットの人が団扇を持って手を振ってくれています。
搭乗記念撮影
このイベントでは、飛行機を降りた後、飛行機の撮影をしたりすることができます。
主翼下の機体番号
飛行機の主翼の下に書かれている機体番号ですね。「JA624A」です。
降機後の記念撮影
皆さん、飛行機を降りて、飛行機の写真や、飛行機をバックに自分の記念写真などを撮っています。
その奥に香港航空の飛行機が通っていますね。香港航空のエアバス330型機だと思います。
バスでターミナルへ
記念撮影が終わった後にバスに乗ってターミナルに向かいました。
途中、別のANAの飛行機と出会いました。これはボーイング787型機ですね。
電光掲示板
楽しかったフライトも終わってターミナルに入ると、電光掲示板に「Thank You for Flying With Us. (ご搭乗ありがとうございました。)」という メッセージがありました。